LÖYLYロウリュとは、蒸気に香りをのせること
ロウリュ(löyly)はフィンランド語で、熱した石に水をかけたときに立ちのぼる蒸気のこと。もともとは「魂」や「息」に近い意味を持つ言葉だったと言われています。乾いた熱に湿度が加わると、同じ80℃でも体感温度がぐっと上がり、汗が一気に出る。フィンランドのサウナでは、この蒸気がサウナの本体で、温度計の数字はおまけみたいなものです。
URIのサウナは全棟セルフロウリュ。自分のタイミングで、自分の好きな量を、自分の好きな香りで。その「香り」を決めるのが、部屋に置かれたハーブの小瓶です。この回の主役はこのロウリュ。ウェルカムドリンクの琴引の塩サイダーは、パックを作る手元に置く1本です。
やり方は、お茶を淹れるのとほとんど同じ。ハーブをパックに入れて、ロウリュバケットの水に沈めておく。ストーブが温まるまでの時間に、水がハーブの色と香りを吸っていきます。ラドルで石に落とせば、その香りが蒸気になって天井から降りてくる。「パックに好きなハーブを入れる」「ロウリュバケットにハーブをIN!」。パンフレットの2行の指示は、それだけで足りるくらいシンプルです。
HOW TOオリジナルロウリュパックの仕込み
所要時間の目安: 仕込み5分、浸しておく時間30分〜
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サイダーを開けて、瓶をあけて、鼻で選ぶ
冷蔵庫の琴引の塩サイダーを1本。ひと口飲んで、並んだ小瓶のコルクを抜いて、ひとつずつ香りを嗅ぎます。今日の気分に合うものを1〜2種類。迷ったら、ひとつはスッとする系、ひとつは甘い系の組み合わせが失敗しません。香りに迷ったら、サイダーをもうひと口して鼻をリセット。
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パックに好きなハーブを入れる
ハーブ用のパックに、選んだハーブを入れます。最初は少なめに。香りは蒸気で何倍にもふくらむので、物足りなければ次のロウリュで足せばいい。
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ロウリュバケットにハーブをIN
水を張ったロウリュバケットにパックを沈めて、サウナ室の中で待ちます。ストーブが温まる30分〜1時間のあいだに、水に色と香りが移っていきます。
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石に、少しずつ落とす
入室して身体が温まってきたら、ラドルで半杯ほどを石にかけます。ジュッという音と一緒に、ハーブの香りの蒸気が天井から降りてきます。一度に大量にかけないのがコツ。少しずつ、何度でも。
AROMA香りで選ぶ、今日のロウリュ
瓶のラベルより、鼻を信じてください。これはURIの「数字より感覚」の話と同じで、名前で選ぶより、嗅いで「今日はこれ」と決めたほうが、だいたい正解です。それでも目安がほしい人のために、サウナでよく使われるハーブを香りの性格で並べておきます。瓶の中身は時期によって変わるので、あくまで読み物として。
| 性格 | 代表的なハーブ | こんなときに |
|---|---|---|
| スッとする | ローズマリー、ユーカリ、ペパーミント | 1セット目。頭を切り替えたい、鼻を通したい |
| 甘くやわらかい | カモミール、ラベンダー、リンデン | 夜のセット。眠りに向かいたい |
| さっぱり | レモングラス、レモンバーム | 夏。汗をかいたあとに爽快感がほしい |
| 華やか | マリーゴールド(カレンデュラ)、ローズ | ふたりの記念日。色も香りもごちそうに |
| 森 | 白樺(ヴィヒタ)、ヒノキ、モミ | フィンランドの気分。谷の木々と香りをそろえる |
フィンランドでは、白樺の枝葉を束ねたヴィヒタで身体を軽く叩く習慣があります。URIのパンフレットのイラストで、サウナ室の壁に吊るされている緑の束がそれ。ハーブロウリュは、あのヴィヒタの香りを、束の代わりに蒸気で浴びる方法だと思ってください。


WELCOME DRINK琴引の塩サイダー、という挨拶
冷蔵庫に、白いラベルの小さな瓶が入っています。琴引の塩サイダー。京丹後市網野町の琴引浜(ことひきはま)は、歩くと「キュッ」と音がする鳴き砂の浜として知られる場所で、その浜のそばの塩工場で1999年から作られているのが「琴引の塩」です。透きとおった海水だけを原料に、数日かけて丹念に焚き上げる。そのひとつまみを溶かしたサイダーは、甘さの奥にほんのり塩気があって、炭酸がやさしい。
飲むタイミングは、ロウリュパックを作りながら。URIがこれをウェルカムドリンクに選んだ理由は、ふたつ。ひとつは、京丹後の海の味で「ここに来た」と身体に知らせるため。もうひとつは、サウナの前に塩分を少し入れておくため。サウナで流れる汗には塩分が含まれていて、水だけを飲んで入ると、2セット目あたりで身体が重くなることがあります。塩サイダー1本は、その先回り。「サウナ前の心地いい待ち時間のおとも」は、ちゃんと理由のある言葉です。
ちなみに、琴引浜まではURIから車で30分ほど。帰り道に寄れば、サイダーも塩も道の駅で買えます。チェックアウト後の寄り道については12/12 再見!で。


